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次世代へ継承したい晩夏の味

2021.08.31

イチジクは、まんのう町、坂出市、高松市などで主に栽培されています。
今回は、まんのう町羽間(はざま)でイチジクを40年以上栽培されている白川訓弘さんにお話しを伺いました。

香川県で栽培している主な品種は、「蓬莱柿(ほうらいし)」と呼ばれる在来種で、全国的に多く出回っているドーフィン種に比べ、やや小ぶりで柔らかく、濃厚な甘みが特徴です。
土器川中流の水はけのよい砂質土壌が広がる羽間地区では、現在約30名がイチジクを栽培しています。ハウス栽培は7月下旬から、露地栽培は8月中旬から収穫が始まり、11月上旬まで出回っています。

 

イチジクは枝の根元から順に熟していき、薄紫色に皮が色づき、先が裂け始めた頃が収穫適期です。収穫適期が非常に短いので、繁忙期は朝夕2回、収穫しています。また、剪定作業やハウス栽培では枝をロープで誘引し良好な日当たりになるよう工夫しています。
ハウス栽培のイチジクは特に、とろけるような食感が自慢です。

今年の収穫状況ですが、5月の日照不足と8月の長雨で露地栽培の成熟が遅れています。しかし今後9月以降は平年並みに収穫でき、11月上旬まで出荷する予定です。
果実の肥大は順調に進んでいます。

 

今後の目標は、「はざまいちじく」のブランドを次の世代に継承することです。将来の園地の継承を見据え、若手生産者への栽培指導を積極的に引き受けています。
また、地産地消の取組みとして、毎年9月中旬には地元まんのう町の小学生へイチジクを提供して、ジャム作り体験を支援したり、地元業者と加工品を販売して「はざまいちじく」の認知向上に取組んでいます。

食べ方のオススメや注意点ですが、日持ちがしないので購入後は早めに召し上がってください。好みにもよりますが、食べる前に冷やしすぎない方が風味が引き立ちます。熱を加えてもおいしいので、ジャムにしたりパイなどの焼き菓子に乗せるのもおすすめです。

 

イチジクはペクチンやミネラル類などが含まれ、栄養豊富で不老長寿の食べ物ともいわれます。県内のスーパーや直売所などで購入できますので、ぜひ味わってみてください。

 


9月に旬を迎える県産食材は下記の香川県ホームページをご覧ください。

https://www.pref.kagawa.lg.jp/nouki/tisan/ajiwau/index.html