讃岐の郷土料理
LOCAL CUISINE

もっそう飯

伝承の背景

主な伝承地域
三豊市三野町

昔の農業は、朝は朝星、夜は夜星で働き、農作業用の牛が飼えれば、いい方でした。激しい労働をした後に、海、山、里の食材を中心に、買うものは極力ひかえて作ったのがもっそう飯です。栄養のバランスなどという言葉のなかった時代において、先人達のすばらしい知恵です。レシピでは混ぜご飯での作り方を紹介していますが、昔は手間いらずの炊き込みご飯にする方が多かったようです。

伝承一口メモ

・地鎮祭や自治会などで道なおしや、井出ざらいをした後に当番の女性が作って、みんなで食べていました。
・もっそう(物相)飯とは、一人あてに分配された飯のことで、県内あちこちでは、四角におし抜いたり、写真のように円柱型におしたりします。
・一人前2合半とか3合の割で炊き込み飯やおすしをおし抜いています。

レシピ

■材料(20人分)
米 1升(1.4kg)

【具】
油揚げ 2枚
にんじん 1本
こんにゃく  1枚
タケノコ 小1本
いりこ(中羽) 100g
ごぼう 1本
かんぴょう 40g
干しいたけ 10枚
エンドウ豆 適量

【調味料】
しょうゆ 180cc
砂糖(ザラメ) 200〜300g

■作り方
1. 米は30分前に洗って、炊いておく。
2. いりこ(煮干し)は、頭と腹、骨を除いておく。
3. 具の材料はすし具の様に切り、ひたひたの水を入れ、【調味料】を加えて甘からく煮る。
4. 炊き上がったご飯に具と煮汁を入れ混ぜる。(べたべたにならない様に煮汁を加減する)
5. 円柱形の押しぬきの形で抜いて、皿に盛る。

レシピ一口メモ

ごはんは一度にたくさん炊く方がおいしいため、昔から1升単位で計算している。炊きやすく5合にする場合は全て1/2の分量にする。