讃岐の郷土料理
LOCAL CUISINE

魚(あじ)の三杯

伝承の背景

主な伝承地域
香川県全域

夏祭りの酒客の肴(さかな)は、大抵魚の三杯。小魚を骨まで食べ、保存性を持たす工夫がされた料理です。あじやままかり、きすご、たなご、ねばこちを焼いて三杯酢に浸します。あじは、夏から秋にかけて瀬戸内海に入り込んでくる回遊魚。秋には15cmほどの小あじが旬になります。焼きたてをしょうがじょうゆで食べるのもいいですが、三杯があっさりとしておいしいです。

レシピ

■材料(4人分)
あじ 小8匹

【三杯酢】
酢 1/2カップ
砂糖 50g
しょうゆ 70cc
だし汁 50cc(酸味がやわらぐ)
塩 少々
唐辛子、しょうが、みょうが、すだち、青しそなど季節のもの

■作り方
1. あじは、腹わたを取り除く。(小あじは、身がくずれるので、腹わた、ぜいごを取らない方がよい。)
2. 焼き網で、まず、表身を色よく焼き、焦げ目が付いたら裏返して、中まで火が通るように焼く。
3. 分量の調味料をあわせ、三杯酢を作る。季節により、唐辛子や刻みしょうが、みょうがの細切りを加える。
4. 3.に2.の焼きたての熱いあじを浸ける。時々、裏返して味をしみ込ませる。すだちの輪切りやくし形切りを添えたり、青しそをあしらう。

レシピ一口メモ

・暑い夏には、三杯酢のさわやかな酸味が食欲をそそり、魚の良質のたんぱく質と脂質、そしてカルシウムが家族の健康増進につながっている。
・今では、各家庭での旬の魚を使って、唐辛子やしょうが、みょうがを加え、すだちや青しそなど季節の薬味を添えて、一年中魚の三杯が味わえる。