讃岐の郷土料理
LOCAL CUISINE

魚の姿ずし

伝承の背景

主な伝承地域
島しょ部、瀬戸内海沿岸部を中心に香川県全域

小豆島では、夏から秋にかけて、海で釣って来たあじで、姿ずしをよく作ったものです。材料費がかからず、また、副食等がなくても充分に満足できる料理です。秋祭りなどで朝早く太鼓が出て行くので、前日よりこれを作り、重箱等に入れ、親せきの家で食べながら太鼓を見たものです。海辺の地域では、ちぬご、たなご等、その日にとれた魚で作っていました。近頃は、あじがよく使われています。

伝承一口メモ

山間部では、塩をふったあじで、塩出ししてから使っていた。最近は、あまごや鮎等を使っても作られている。

レシピ

■材料(10人分)
米 4カップ
あじ(7〜8cm位のもの) 8尾
(塩、酒少々、だしこんぶ)

【合わせ酢】
酢 1/3カップ
砂糖  100g
塩 17g(大さじ1強)

■作り方
1. あじはウロコを取り、頭はつけたままで背開きにし、目玉と骨を取り塩少々して、2〜3時間おく。
2. 1.のあじを、酒半カップ位の中で洗い、だしこんぶの入った酢の中に30分浸す。
3. 炊きあがったごはんに合わせ酢をふりかけ、すばやく冷ます。
4. 2.のあじを手に取り、冷ました酢めしを魚の形にそってにぎる。
5. 食べ方としては、頭の方から食べ、尾は捨てる。

レシピ一口メモ

・あじだけでなく、ままかりやさばなどを使ってもよい。ごはんを炊く中に、だしこんぶを入れるとごはんが一層おいしくなる。
・魚ずしの場合、合わせ酢に、すだちやゆずなどの果実酢を少量でも加えると、さらにまろやかな味に仕上がる。