讃岐の郷土料理
LOCAL CUISINE

はげ団子

伝承の背景

主な伝承地域
香川県全域

「半夏までには田植えを終えないと半夏半作になる」と言われ、皆遅れまいと精を出します。半夏のはげ上がりと言って降り続いた雨も、この日には晴れると言われており、新小麦粉で作ったはげ団子をこの日に食べます。新小麦粉で作られたものが光沢、香りもあり、おいしい。小豆の他、ささげ、えんどう、そら豆等であんを作ります。浮かび上がった団子を竹ざるに取り、まんべんなくあんをまぶします。どうがんばってもあんは、つるりとすべり、まだらになるのがはげ団子の名の由来と言われています。出来上がったはげ団子は神仏に供え、家族皆でいただきます。

伝承一口メモ

・はげ団子の材料は、地域によって異なるところもある。
・小麦粉ばかり、もち米とうるち米が半々のところ等いろいろある。
・あんについては、ささげ、小豆がほとんどである。
・とりつけ団子としてあんをまぶすもの、蒸し団子は、小麦粉に重そうを入れ耳たぶ位の固さに練り、あんを入れて蒸すもの、高松市の女木島においては、あんを入れて平たい形にして鉄板で焼くもの等、東讃、西讃、島など半夏のはげ団子も所々の特色があると言える。

レシピ

■材料(4人分)
小麦粉 400g
水 200cc
塩 少々

【あん】
小豆  100g
水 適量
砂糖  140g
塩 小さじ1

■作り方
1. あんをつくる。
小豆またはささげは、しぶがあるので、たっぷりの水からゆでて、途中沸騰すれば、しぶ切りするため湯は捨てる。再び、たっぷりの水を加えて柔らかく煮る。煮えれば、豆と同量の砂糖を加えてまとまるほどの固さまで焦がさないように煮つめる。塩少々入れ、甘みをひきたたせる。

2. 小麦粉を水で練り、耳たぶ程度の固さの生地をつくる。
湯を沸かし、沸騰している湯の中へ、木杓子で一口大の大きさの団子生地を、すくって落とす。浮かびあがればざるにとる。水気を切って熱いうちに先に練っておいたあんをまんべんなくまぶす。しかし、あんは、まだらにつき、はげ団子となるのが上出来である。