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「幻の隠れフグ」讃岐でんぶく(ナシフグ)
香川県・岡山県海域と有明海・橘湾海域の2か所でしか漁獲が許されていない“幻の隠れフグ”ナシフグ。その中でも香川県で水揚げされ、適正な処理を施したものだけが「讃岐でんぶく」のブランドを名乗れます。
今回は、高松市瀬戸内漁業協同組合の恵比須 敏男さんにお話しを伺いました。
ナシフグの漁法は?
袋状の網を広げて潮流に乗ってくる魚を待ち受けて漁獲する「込網(こましあみ)」という漁法です。
潮の流れが速いので、人の背丈より大きな1t以上のいかりを海底に設置して漁具が流されないように固定します。このいかりを引き上げる作業が一番重労働で気を使います。
ナシフグと一緒に、コウイカやサワラ、マダイ、クロダイ、トラフグなどが漁獲されます。
安全でおいしいナシフグを届ける工夫は?
ナシフグは、内臓と皮にフグ毒が含まれているため「特別ふぐ処理業」の資格を持った人が適正な処理をして、身と骨の「身欠きふぐ」の状態で出荷されます。
今では、冷凍技術が進んでいるので、漁獲時期だけではなく、一年中おいしい身欠きふぐが出回っています。
産地証明書の貼付や処理施設での定期的な毒性検査など、安全でおいしいフグを消費者の元へ届ける仕組みが整っています。
今年の水揚げ状況は?
昨年並みの4月20日に漁が解禁になったところで、現在、漁獲量は多くありませんが、今後5月中旬頃をピークに6月まで漁獲する予定です。
一番の食べ方は?
これからの時期だと刺身と唐揚げがオススメです。ぶつ切りにした身欠きふぐに唐揚げ粉でカラッと揚げるとお手軽ですし、トラフグに負けない旨みと、身の柔らかさを味わえるので間違いないですね。
瀬戸内海では。ナシフグはもちろん、一年通して多様な水産物が獲れますので、ぜひもっと地元の新鮮な水産物を味わってほしいです。
5月に旬を迎える県産食材は下記の香川県ホームページをご覧ください。
https://www.pref.kagawa.lg.jp/nouki/tisan/ajiwau/index.html